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2015.03.11更新

今回はよつば保育園通信2月号に掲載した「おなかの風邪(胃腸炎)の感染予防」についてですwink


お子さんがウイルス性胃腸炎に感染し、お母さんや兄弟に感染して受診されることがあります。便や嘔吐物には大量のウイルスが含まれており、特にノロウイルスやロタウイルスは感染力が強く、また環境にも強く乾いた場所では約10日生きています。石けんや消毒用アルコールにも強いため、塩素系漂白剤(ハイターやブリーチなど次亜塩素酸ナトリウムと表記してあるもの)や哺乳瓶用の消毒液などで消毒しなければ死滅しません。

【汚物の処理方法】
①便や嘔吐物を処理するときは、できるだけ使い捨ての手袋とマスクを着用しましょう。
②便や嘔吐物はペーパータオルなどで取り除き、ビニール袋に入れます。
③残った便や嘔吐物の上にペーパータオルをかぶせ、その上から50倍から100倍(★)に薄めた市販の塩素系漂白剤を十分浸るように注ぎ、汚染場所を広げないようにペーパータオルでよく拭きとります。
 ※嘔吐物は想像以上に広範囲に飛び散っています。床に嘔吐した場合、その周囲2m程飛び散っていると言われています。嘔吐物から半径2mは拭き掃除するようにして下さい。
④ウイルスは乾燥すると空気中に漂い、これが口に入って感染することがあるので、便や嘔吐物を乾燥させないことが重要です。嘔吐物やおむつはできるだけ早く処理するようにしましょう。
 ※ノロウイルスの場合、乾燥すると4℃で60日間、20℃で2~3週間生存します。
⑤嘔吐物が服などに付着した場合は、100倍に薄めた塩素系漂白剤(★)に5~10分ほど浸してください。しかし漂白剤なので色落ちしてしまうかもしれません。色落ちが心配なものには、85℃以上の熱湯に2分以上浸してもよいでしょう。消毒したものは、いつも通り洗濯しても構いませんが、他の洗濯物とは別に洗うことをお勧めします。

★100倍にうすめた塩素系漂白剤
水をペットボトル500mlに市販の塩素系漂白剤をペットボトルキャップ1杯(5cc)入れたものが100倍に当たります。
(急な嘔吐・下痢時に作成するのは大変です。この消毒液は普段の拭き掃除用としても使用できますので、普段から用意しておくといいでしょう。)

看護スタッフ

投稿者: 医療法人廣仁会

2015.03.09更新

この頃、嘔吐(おうと)や下痢の子どもたちの受診が増えてきました。
今日はよつば保育園の1月号に掲載しました「胃腸炎」に関する記事をご紹介しますねwink



下痢や嘔吐で受診すると「おなかの風邪ですね」といわれることがあります。
おなかの風邪は胃腸炎のことを指していて、これには細菌によるものとウイルスによるものがあり、主な症状は嘔吐(おうと)・下痢・腹痛です。嘔吐や下痢は口から胃腸に入った細菌やウイルスを体内から出そうとする体の防衛反応ですので、無理に止めない方がよいとされています。

嘔吐している間は水分を与えず、1時間程度嘔吐がなかったらペットボトルのキャップ1杯分(約5ml)の常温の水分を飲ませましょう。たくさんの水分を欲しがりますが、ここで多量に飲んでしまうと嘔吐してしまいますので、ゆっくりじっくり時間をかけて水分を与えていきましょう。
母乳の場合もスプーンなどを用いて少量ずつ飲ませるようにしましょう。その後、下痢が始まりますが、うんちが出たら早めにおむつ交換をしましょう。うんちが頻回になってきたらおしりかぶれを防ぐため、その都度シャワーで流してあげたり、ぬるま湯をたっぷり浸したコットンで拭くなど清潔に保つようにします。赤みがひかず痛そうなときは受診をしてお薬を塗るとよいでしょう。

◎嘔吐や下痢が続き、ぐったりしているとき 
◎おしっこの色が濃くなったり、半日以上おしっこがないとき 
◎血便があるとき     は早めに受診しましょう。

ご家族にも感染が広がらないよう手洗いやうがいは十分にしましょう。
特に流水での手洗いは30秒以上を心がけてくださいね。


看護スタッフ

投稿者: 医療法人廣仁会

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